60歳以降も支払うものは?
年金の支払いが65歳まで引き上げられる。
そんな検討がなされています。
今まで払わなくて良かったものを払うことになれば、家計にも響きますし、不安なお気持ちになること、良く分かります。
特に、定年などで、働いて得る収入が減っていく時期に、支払いが増えるのは、頭の痛い話です。
年金の65歳までの支払いは、2024年5月現在、議論されている段階なのでまだ決まっていませんが、「健康保険」や「介護保険」は亡くなるまで払う必要がありますし、収入や所得に応じて「所得税」や「住民税」も亡くなるまで払うことになります。
日常の生活の中でも、「消費税」を払っており、生活費とは別に、公的な支払いは、生涯ついて回るのです。
入ってくるものにも目を向ける!
先程は生涯ついてまわる支出についてお伝えしましたが、支出ばかりでなく、入ってくるものもありますよね?
そのメインが「年金」です。
働き方や納付した期間などに応じて、受け取れる金額は個人差がありますが、公的な支出の支払いは、入ってくる年金収入でまかなえるケースがほとんどです。
健康保険や介護保険に関しては、収入や所得に応じて、段階に伴って払う金額が決まってきます。
所得税や住民税も、収入や所得などに応じて、●%というように、入ってきた分全額を支払うような仕組みにはなっていません。
生活費には、ライフスタイルに応じた個人差があるので、足りる足りないはそれぞれですが、公的な支払いに関しては、収入、所得状況に応じた線引きがあるので、入ってくる以上に出ていく可能性は限りなく低いです。
だからこそ、支出ばかりに目を向けて不安にならず、入ってくるものにも目を向けて、どのように暮らしていくかなどを考えていく視点が大切だと私は考えています。
不安な気持ちはチャンスになる!
65歳まで年金を払うことになると聞きご不安だということですが、私は、不安な中にこそチャンスと感じることもあるのでは?と考えています。
その理由は、払う年数が伸びれば、将来もらえる年金の額も増えることになるからです。
国民年金に関してですが、2024年度の金額は、支払う保険料は月16,980円で、年にすると約20万円。
一方、受け取る金額は、40年満額払った場合で、年額816,000円、1年あたりに換算すると、約20,000円です。
つまり、年間約20万円払うことで、もらう時には、年間約20,000円多く受け取れることになる。
投資的な視点で言えば、約20万円払って約2万円のリターンになるので、利回りは約10%です。
株式投資など、様々な資産運用の方法はありますが、安定確実な運用先として、約10%のリターンを継続的に産み出してくれる所を、他に見つけるのは難しいのではないか?と私は感じています。
だからこそ、払う期間が伸びることを不安な気持ちで受け止めず、むしろ、将来受け取れる年金額が増えるチャンス、しかもリターンの率も良い、投資先の1つみたいに考えて頂くと良いのではないか、と私は考えています。
関連ラジオ:「将来の年金って、どのくらいもらえるの?」
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斎藤 岳志 >>プロフィールをもっと見る
某百貨店に3年ほど勤務。色々な方との触れ合いを通じて、サービス・接客・対人関係の基礎を身につける。
百貨店在職中に、ファイナンシャルプランナーの勉強を始め、資格取得をしたことをきっかけに、数字を扱う仕事に興味がわき、転職して、経理・税務という職種を経験。自身の強みとなっている。
また、プライベートな部分でも、株式投資に始まり、信用取引や商品先物取引、投資信託やFXなど、投資と名のつくものはだいたい経験し、その経験を経てくる中で、一番自分の性格とうまの合った不動産投資を2007年にスタートして以来、自分の資産運用に関しては、中古マンション投資を中心に金融資産の運用と不動産を組み合わせたバランスを意識して取り組んでいる。
【所有資格】
CFP
相続診断士
終活アドバイザー
資産形成コンサルタント