円安になると投資信託にどんな影響がありますか?何かやっておくべきことを教えてほしいです。

円安でプラスの影響を受けるのは?

外国為替市場の円相場が1ドル●円。
連日のようにニュースなどで見聞きします。

例えば、1ドル145円が155円になること。それが円安です。

1ドルで買えるモノがあるとして、今までは145円出せば手に入ったものが、155円出さないと手に入れられなくなった。
つまり、海外における円の価値が下がった(安くなった)これが、円安の仕組みです。

では、そんな円安の状況下にあって、プラスの影響を受けるのはどんな立場の方でしょうか?

それは、「ドルなど円安傾向にある外貨を保有している個人や企業です」

外貨を保有している個人。
先程の例で言えば、1ドル145円で買い、155円の時に円に戻すことで、10円の利益が出るというイメージです。

企業で言えば、輸出をする企業。
現地で同じ1ドルで売れる商品があったとして、円換算した時の売上は、145円の時よりも155円の時の方が多くなる、というイメージです。
そう考えると、運用対象として、輸出企業が多く組み入れられている投資信託や海外企業に投資している投資信託は、恩恵を受けることになります。

円安でマイナスの影響を受けるのは?

では、反対に円安でマイナスの影響を受けるのは、どんな立場の方でしょうか?
プラスの影響の反対になるのですが、「資産を日本円でしか保有していない個人。輸入して、日本国内で販売している企業」です。

円安になることで、今まで145円で買えていたモノが155円出さないと買えなくなるというイメージです。
輸入して販売している企業としては、今まで145円で仕入れができていたモノが、155円出さないと仕入れることができなくなり、コストが高くなるというイメージです。

そう考えると、日本円でしか運用をしていない投資信託や、輸入して日本国内の販路割合が高い企業が多く組み入れられている投資信託はマイナスの影響が及ぶことになります。

やめずに継続することが何よりも大切!

ここまで、円安になった場合のプラス面、マイナス面に触れてきました。

現在2024年5月時点では、円安傾向にありますが、いつ、何がきっかけでその傾向が変わるかは分かりません。
為替含めて、相場の動きは、私達の力だけでは、どうにもコントロールができません。
だからこそ、私達が、個人投資家という立場でやっておくべきこと。

それは、円高になっても、円安になっても、対応できるように投資信託の商品を選んでおくことです。

例えば、日本株式に投資する投資信託と海外株式に投資する投資信託を50%ずつ保有する。
そうすれば、円高になっても円安になっても、それぞれに対応できるように資産を分散して保有していることになります。

また、大切なことは、投資信託のつみたてを行っているのであれば、相場の上がり下がり、円高円安の動きに一喜一憂しないこと。
相場は、上がったものは下がり、下がったものは上がることの繰り返しです。

だからこそ、円高になっても円安になっても、毎月一定額ずつのつみたて投資をやめずに継続すること。
それが、長い目で見た長期投資の点で、将来のリターンにもつながり、失敗しにくい資産運用にもつながると私は考えています。

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斎藤 岳志 >>プロフィールをもっと見る

某百貨店に3年ほど勤務。色々な方との触れ合いを通じて、サービス・接客・対人関係の基礎を身につける

百貨店在職中に、ファイナンシャルプランナーの勉強を始め、資格取得をしたことをきっかけに、数字を扱う仕事に興味がわき、転職して、経理・税務という職種を経験。自身の強みとなっている。

また、プライベートな部分でも、株式投資に始まり、信用取引や商品先物取引、投資信託やFXなど、投資と名のつくものはだいたい経験し、その経験を経てくる中で、一番自分の性格とうまの合った不動産投資を2007年にスタートして以来、自分の資産運用に関しては、中古マンション投資を中心に金融資産の運用不動産を組み合わせたバランスを意識して取り組んでいる。

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