【2025年版】年末調整で損していませんか?知らないと差がつく5つの見直しポイント

会社に勤めている方に、年末になると恒例行事のようにやってくる年末調整。

総務や経理の担当者から書類を渡された書類に、住所、名前、生年月日を記入するだけで終わらせていませんか?
仕組みもよく分からないまま適当に記入していませんか?

もしかしたら、知らずに税金面で損をしている可能性があります。

そこで、知っておかないと「損」しがちなポイントを5つに絞ってお伝えします。

1.生命保険料控除を最適化していない

私も年末調整を行う立場で長年携わっていましたが、一番多く提出されていると感じたのが「生命保険料控除」です。

年間に生命保険に払った金額を踏まえて、控除の金額が決まり、税金がかかる課税所得を下げる効果がある控除です。

現在は「新生命保険料控除」「新個人年金保険料控除」「介護医療保険料控除」の3区分があり、それぞれ控除の上限額は4万円です(平成23年までに契約した生命保険は旧の括りで残っていますが、ここでは割愛します)。

年間の保険料が8万円を超えると、上限の4万円になり、各区分で4万円の上限があるので、3区分合計で、年間12万円(4万円×3区分)が生命保険料控除の上限額になります。

生命保険でなにをカバーしたいかという想いは、個人差があるので、必要な保障に備えることが大切であることは間違いありません。

ただ、生命保険料控除の点から考えると、各区分に属する生命保険に満遍なく加入すれば、12万円の控除を受けながら、死亡保障、医療・介護保障、老後保障に備えることができます。

生命保険は加入しすぎても重複して保険料が無駄になる可能性もあるので、必要な保障をうまく組み合わせて、安心と控除、どちらもカバーすることで、最適化された生命保険に加入できることになります。

≫生命保険の相談

2.住宅ローン控除の仕組みを正しく理解していない

マイホームを住宅ローンを利用して購入した時に受けられるのが「住宅ローン控除」です。

新築か中古か、環境性能はどうか、などの区分に応じて、控除を受けられる年数や借入限度額が決まっており、年末の住宅ローン残高の0.7%が税額控除として受けられるという仕組みです。

マイホームを購入した最初の年は、自分で確定申告をする必要がありますが、2年目以降は、年末調整で済ませることが可能です。

控除という言葉はついていますが、住宅ローン控除は先ほど伝えた生命保険料控除とは大きな違いがあります。

それは税額控除という仕組みで、年末調整で計算されて出てきた税額から、住宅ローン残高の0.7%(上限あり)の金額をマイナスすることができる点にあります。

例えば、住宅ローンの残高が2,000万円ある人の場合、住宅ローン控除の金額は0.7%の140,000円になります。

年末調整で計算されて出た所得税額が、仮に200,000円だとした場合、この140,000円を差し引いて、60,000円に納税額を下げられるというのが、税額控除の仕組みです。

税額控除に該当する控除は少ないのですが、払う税金を下げる=年末調整での還付金が増えるという意味で、税額控除はかなりお得さのある控除になります。

≫資産価値が落ちない物件の選び方

3.iDeCoやNISAと年末調整を混同している

資産運用、資産形成の制度として、ここ数年で認知度が上がったのが、iDecoとNISAです。

これらは、どちらも税制の優遇がある制度なのですが、年末調整に影響してくるのはどちらか把握していますか?

答えはiDecoです。
iDecoに1年で払った掛金は、全額が「所得控除」としてマイナスできます。

生命保険料控除は、各区分で4万円という上限がありましたが、iDecoに関しては、払った金額全額が対象になります。

その点で、税金面の支払いを抑える、還付金が増えるメリットを、より強く感じられることと思います。

ちなみに、NISAに関しては、運用して出た利益が非課税になるという制度なので、控除に該当することはなく、年末調整とは関係ない点も申し添えておきます。

≫iDeco、NISAとは?

4.扶養の条件を誤解して損している

配偶者やお子様を扶養に入れられる条件として、長年言われてきたのが、いわゆる「103万円の壁」です。

パートやアルバイトの給与の額面が、103万円を超えると、税金上の扶養に入れないという内容で、ご存じの方も多いと思います。

年末近くになると、この103万円を超えないように、シフトを調整した経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

ただ2025年は、この壁の金額が、103万円から123万円に上がりました。

また、19歳~23歳未満のお子様に関しては、150万円に上がりました。これはあくまでも税金上の話なので、社会保険の扶養の条件とは異なるのですが、2024年までと比べれば、多く稼いでも、扶養の範囲内でいられるように変わりました。

世帯全体で見たときに、収入を増やしながら、扶養控除を活用できる幅が広がったことを意味します。

103万円という長年染みついた考えは誤解をして損することになるので、再度「今年はいくら収入があったか」を確認してみることをオススメします。

5.会社任せで提出しているため、最適化できない

会社側としては、あなたが提出した書類、資料だけを確認して、作業を進めていくというのが流れです。

つまり、あなた自身が提出漏れをしたり、条件を満たしていても申請をしていなければ、年末調整には反映されずに進められてしまう、という意味合いです。

ここまで控除や条件などをいくつか見てきましたが、年末調整は会社任せになる制度です。

そのため、あなたが提出した書類の内容、資料が、年末調整で損しない内容で行えているかどうかは、あなた自身で把握していなければ、誰も教えてくれないのです。

少人数の会社であれば、担当者が気を利かせてくれることもあるかもしれませんが、基本的には、機械的な流れ作業として行われるのが年末調整の実態で、会社側で最適化まではしてくれないことが多いです。

年末調整は”今年のお金の健康診断”

年末調整は、会社があなたの代わりに税金の計算、精算をしてくれるという点で、ラクな制度ではあります。

ただ、ここまでお伝えしたように、書類や資料を受け取った会社側では、あなたにとって最適な控除が漏れなく提出されているか、申請されているかまでの面倒を見てはくれないのが実態です。

だから、仕組みをある程度はあなた自身も把握していなければ、損してしまう可能性もあるのです。

年末調整は、「控除の申請を行う作業」とも言えます。

控除には「払ったお金」に対する控除と「人」に対する控除の、大きく分けて2種類があります。

生命保険やiDeCoにいくら払ったのか?扶養に入れる金額の年収なのかどうか?などを確認するという意味で、年末調整は、今年のあなたやご家族の収入や支出を確認する、健康診断のようなものとも言えるかもしれません。

税金として多く払いすぎず、あなたやご家族の今年の収支を把握し、損しないための機会として、年末調整を活用してみてはいかがでしょうか?

FPオフィスケセラセラ横浜
斎藤 岳志 >>プロフィールをもっと見る

某百貨店に3年ほど勤務。色々な方との触れ合いを通じて、サービス・接客・対人関係の基礎を身につける

百貨店在職中に、ファイナンシャルプランナーの勉強を始め、資格取得をしたことをきっかけに、数字を扱う仕事に興味がわき、転職して、経理・税務という職種を経験。自身の強みとなっている。

また、プライベートな部分でも、株式投資に始まり、信用取引や商品先物取引、投資信託やFXなど、投資と名のつくものはだいたい経験し、その経験を経てくる中で、一番自分の性格とうまの合った不動産投資を2007年にスタートして以来、自分の資産運用に関しては、中古マンション投資を中心に金融資産の運用不動産を組み合わせたバランスを意識して取り組んでいる。

【所有資格】
CFP
相続診断士
終活アドバイザー
資産形成コンサルタント 

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