不動産投資ローンの金利相場は?変動・固定どちらを選ぶべきかFPが解説【2026年版】

不動産投資、大家業を行うにあたって、金利の動向は、気になる指標の1つです。

金利次第で、借りられる金額や、毎月のキャッシュフローなどに影響を及ぼすからです。

そんな不動産投資、大家業にとって意識すべき大切な金利について、今回は考えていきたいと思います。

2026年の金利相場と、変動・固定の選び方

2026年の不動産投資の金利相場を考えるにあたって、気にして頂くと良いと思う指標があります。
それは、住宅ローンの金利動向です。

住宅ローンと不動産投資ローン、用途は別物ですが、金融機関が不動産にお金を貸し出すという点では、共通しているからです。
つまり、住宅ローンの金利動向を見ていると、不動産投資ローンの金利動向も近い動きをするという意味合いです。

この点から最初に結論をお伝えすると、2026年5月時点で、1年前よりは金利も高まってきており、あと半年くらいの間には、もう少し高くなるのではないか、と私個人としては予想しています。

ただ、これも、日本銀行(日銀)の金融政策次第で変わりますし、ひいては、日本の物価や世界情勢なども絡んでくるので、予測するのは難しいというのが正直な所です。

とはいえ、確率で言えば、物価高、インフレ傾向にある昨今を踏まえると、今後金利相場に関しては、下がるよりは上がる可能性が高いとは思います。

変動・固定の選び方に関してですが、不動産投資ローンにおいては、日本政策金融公庫を除いて、ほぼすべての金融機関が変動金利扱いなので、ここでは割愛させて頂こうと思います。

不動産投資ローンの金利相場【2026年最新・金融機関別】

2026年5月時点での、不動産投資ローンの金利相場を考えるにあたって、最初にお伝えしたいことは、不動産投資ローンには2種類ある、という点についてです。

大きく分けると「提携ローン」と「プロパーローン」の2種類です。

プロパーローン

プロパーローンに関しては、個別性が強く、あなたの収入や担保として提供できる物件、すでに保有している不動産や金融資産の内容などを加味して判断されます。

地方銀行や信用金庫などの金融機関で扱われることが多いのがプロパーローンですが、1%前後~3%超など、審査内容次第でかなり差が出てくるので、相場と言える金利はないに等しいと捉えて頂きたいと思います。

あなた自身で、金融機関にアポイントを取り、相談をして、取引を行い、付き合いを深めていくという、信頼関係作りを厭わないのであれば、プロパーローンは、強い味方になってくれると考えます。

提携ローン

一方の提携ローンについては、アパートローンなどと言われたりもしますが、年収や勤続年数、勤務先や年齢などを踏まえて、ある程度、機械的に審査されるので、条件さえ満たしていれば借りられるローンだと捉えて頂ければと思います。

提携ローン、アパートローンに関して、現状一番有利な金融機関は、インターネット専業の銀行だと私は捉えています。

インターネット専業の銀行

ただ、このネット銀行の場合、表向き不動産投資ローンを扱っていることを公開しておらず、限られた一部の不動産会社さん経由でしか、申し込みができないというのが現状です。

その分金利に関しては優遇がされており、1.6%前後~1.9%前後くらいという、アパートローンの中では低金利です。
借入れできる期間も、原則35年までですが、年齢などとの兼ね合いでそれよりも長期間組める場合もあります。

あなたが、物件購入を検討している不動産会社さんが、ネット銀行の不動産投資ローンの提携があるかは、忘れずに確認してみて下さい。

ネットがメインの金融機関

次は、不動産投資ローンを扱っていると公開している、ネットがメインの金融機関です。

ホームページなどを見ると、2%台半ば~4%台半ばなどと記載されていることがあります。

審査にクリアして、その金利水準で借りるのも良いのですが、不動産会社と提携している場合は、その表向きの金利より低く、1%後半~2%半ばくらいまでで借りられるケースが見受けられます。

このような実態が現状あるので、不動産投資ローンの融資を検討する場合は、取引でお世話になる不動産会社さんに「御社で不動産投資ローンの提携がある金融機関はありますか?」と確認することは不可欠だと私は考えています。

ノンバンク

最後は、ノンバンクと言われる、お金の貸し出しを専門にしている金融機関です。

このノンバンクの場合は、提携などでの優遇が設けられているケースはほとんどありません。公開されている金利と同じ金利で借りたり、審査されるケースが多いです。

上記でお伝えしたネット専業の金融機関などと比べると、融資審査の厳しさは抑えられている一方で、金利は3%後半~4%半ばくらいと、少し高めに設定されていることが多いです。

不動産投資ローンを検討する場合に、金利の相場を確認するということも大切だとは思うのですが、私の経験上の話をさせて頂くと、「どこの不動産会社を通して、不動産投資ローンを申し込むか?」という点に、金利が大きく左右されるということを感じています。

先ほど、2番目の内容で、表向きの金利と提携している不動産会社を通して申し込んだ時の金利に差があるということをお伝えしましたが、金利が低めで借りられるのは、その金融機関と不動産会社の間に信頼関係があることの証だと私は捉えています。

同じ不動産取引を行うのであれば、金利の優遇を受けられるような会社さんと付き合い、少しでも有利な不動産投資ローンを使える環境を活かせることが有利になってくるのではないか、と思います。

変動金利と固定金利、どちらを選ぶべき?

これから、金利が上がる可能性があることを考えると、固定金利を選びたい、というのが正直な気持ちです。
ただ、残念なことに、不動産投資ローンに関しては、ほぼ変動金利しかないというのが現状です。

固定金利という点では、日本政策金融公庫が、不動産賃貸事業に対しての事業資金として貸し出しを検討してくれる可能性があり、これがほぼ唯一と言っても過言ではない固定金利かな、と感じています。

固定金利は、金利の上昇を気にしなくて良いから安心感は高いのですが、日本政策金融公庫の事業資金の場合、不動産賃貸業への融資は、最長でも20年です。

融資の審査の点で、借入れができるか否かという部分もありますが、最長でも20年までしか借りられないという借入期間とのバランスも考えて、融資を受けるかどうかは検討する必要があるのではないか、と私は考えています。

そう考えた時に、固定金利の日本政策金融公庫は、物件の修繕を行うような時に、少額を長期にならない期間で借りたいときに候補にするのが良いのではないか、と私は捉えています。

キャッシュフローへの影響、しわ寄せを最小限に抑えられる範囲で借りるのが良いのではないか、という意味合いです。

金利だけで決めず「長く続けられる返済」を最優先に

今回は、金利に焦点をあててお伝えしました。

支払う利息の金額を抑えられるという意味では、金利が低いに越したことはありません。
ただ、大切なことは、不動産投資ローンの返済を、無理なく続けられるかどうか、だと私は考えています。

不動産投資ローンの場合、基本的には、入居者さんから受け取った家賃で、ローンの返済ができるような借り方をすることが、失敗しない秘訣の1つだと私は捉えています。

例をあげます。

仮に2,000万円を借りるとした場合。
固定金利1.5%で20年借りる場合、毎月の返済額は96,509円。
一方、変動金利3%で35年借りる場合、毎月の返済額は76,970円です。

どちらの方が、不動産投資、大家業を続けるにあたって、安心感があると感じますか?

これは、考え方次第なので、どちらが正解という話ではないのですが、繰り上げ返済に資金をどんどん投入して、短期に完済することを意識している方でない限り、後者の毎月返済額76,970円の方に安心感を抱くのではないでしょうか?

ローンは、借りた後、借りている期間を短くしたり、借りている金額を繰り上げ返済して減らすことはできますが、借りた後から返済期間を延ばしたり、借りる金額を増やすことはできません。

その点で、不動産投資ローンの場合は、金利にばかり目を奪われることなく、借りる期間はできるだけ長く、借りる金額は、無理ない範囲で多めに、というのが優先順位としては良いのではないか、と私は考えています。

あとから自分でコントロールできる余地があるように借りておくのが良い、という意味合いです。

不動産投資、大家業は、投資と名前はついていますが、賃貸経営です。

そして、賃貸経営を長く続けるために不可欠なことの1つが、今回テーマにした不動産投資ローンとの付き合い方です。

住宅ローンとの一番の違いは、返済をあなた自身が行うのではなく、部屋を借りてくれる入居者が行ってくれるという点にあります。

この点を意識して頂いて、金利にこだわりすぎず、入居者さんから受け取る家賃で長く返済を無理なく行える、という点に重きをおいて考えることが大切だと、と私は考えています。

FPオフィスケセラセラ横浜
斎藤 岳志 >>プロフィールをもっと見る

某百貨店に3年ほど勤務。色々な方との触れ合いを通じて、サービス・接客・対人関係の基礎を身につける

百貨店在職中に、ファイナンシャルプランナーの勉強を始め、資格取得をしたことをきっかけに、数字を扱う仕事に興味がわき、転職して、経理・税務という職種を経験。自身の強みとなっている。

また、プライベートな部分でも、株式投資に始まり、信用取引や商品先物取引、投資信託やFXなど、投資と名のつくものはだいたい経験し、その経験を経てくる中で、一番自分の性格とうまの合った不動産投資を2007年にスタートして以来、自分の資産運用に関しては、中古マンション投資を中心に金融資産の運用不動産を組み合わせたバランスを意識して取り組んでいる。

【所有資格】
CFP
相続診断士
終活アドバイザー
資産形成コンサルタント 

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