今までにあったユニークな相談事例を教えてください。

不動産会社からは反対されたセカンドオピニオン相談

私の処女作「FP大家だけが知っている 資産形成に中古ワンルームを選ぶと失敗しない理由」をお読み頂いて、Aさんご夫妻からご相談の連絡を頂きました。

相談内容としては「不動産会社から紹介されている、賃貸用中古マンションを買っても良いか?」というセカンドオピニオンのご相談。

Aさんご夫妻は、これから不動産投資、大家業を始めたいという方で、 ご夫妻で協力しながら取り組むというご意向も一致している方でした。

そんな中、某不動産会社のセミナーへ足を運び、相性が良いと感じた担当者から物件を紹介され、信用はできると感じたが、客観的な意見も聞いてみたい、ということで、幣事務所へご相談にお越しになられました。

その担当者さんへ「FPさんに、セカンドオピニオンの相談に行ってくる」と伝えてからいらっしゃったとのこと。

私は、「その担当者さんから、相談に行かない方が良いなど、引き留められませんでしたか?」

と伺った所、「そうなんです。反対されました。良く分かりましたね~」と言われました。

私は、自分自身でも不動産投資、大家業を実践しているので良さを理解しているFPですが、FPの多くは、金融業界出身で、不動産に不慣れな方が多いのが現状です。

その結果、NISAやイデコ、株式や投資信託の良さなどは肌身で分かっていても、不動産投資、大家業に関しては、机上の知識しか持ち合わせておらず、イメージ先行で話す方が多い。

その結果、「不動産投資は危ないからやめた方が良い。それよりも、保険や証券で・・・」と、不動産投資を否定するFPが多い、というのを、私が信頼を寄せて、懇意にしている不動産会社の担当者さんなどから、良く聞いていました。

なので、今回のセカンドオピニオン相談に対しても、

「自分の提案がダメ出しされる・・・」

担当者はそう思い、相談に行くことを反対したのではないか、と思い、引き留められませんでしたか?と伺ってみたのでした。

担当者を知っていた!

セカンドオピニオンをお伝えするにあたり、提案されている物件資料などを拝見させて頂きました。

結論から言うと、「100点満点とまでは言えないけれど、充分に賃貸需要や管理状態など含めて、長期に保有しても安心できる物件だと感じます」という回答をしました。

私自身が購入する時もそうですが、すべてがパーフェクトな物件はありません。

人間と同じで、不動産も、長所と短所、それぞれ存在します。

そして、短所を充分に補える長所があれば、購入を決断して前に進む、 というのが、不動産投資、大家業のやり方ではないか、と私は考えています。

Aさんご夫妻に、私なりの結論をお伝えすると、
「やっぱりセカンドオピニオンで相談して良かったです。安心して前に進めます!」

というお返事を頂きました。

それと合わせて、私はAさん夫妻に伺いました。この物件を提案した会社と担当者についてです。

すると、何ということでしょう!

私が信頼を寄せている会社の1社であり、さらに担当者も、私が信頼して懇意にしている方が、たまたま担当していたのです。

相談に行くことを反対したという、私が懇意にしている担当者に連絡を取り、

「Aさんご夫妻が相談に行くと言っていたFPは、私でしたよ」と伝えた所、担当者は安堵した様子でした。

信頼している担当者が提案した物件だから良いですよ、と私がセカンドオピニオンで伝えた訳ではなく、良いと判断した物件を担当していたのが、懇意にしている担当者だったという、偶然にしては出来過ぎているような、セカンドオピニオン相談でした。

その後、Aさんご夫妻は、迷うことなく、安心した想いで、 不動産投資、大家業をスタートされることとなりました。

安心して下さい。FPは決して叱ったりしません!

賃貸用にせよ、マイホームにせよ、幣事務所は不動産のご相談をお受けすることを前面に打ち出しているので、セカンドオピニオンを承る機会が良くあります。

今回ご紹介した事例は、偶然の重なるユニークで前向きな事例でしたが、私なりの判断基準で、「良くない」と感じる物件の場合もあります。

ただ、そのような時でも、私が特に気を付けていること。

それは、「頭ごなしに否定することは絶対にしない」ことです。

もし自分が相談に行く立場だとして、話に行った所、否定だけされたとしたら、どう感じるでしょうか?

物件のセカンドオピニオン相談だとは言え、その物件購入を検討している、自分自身も否定されたような気持ちにならないでしょうか?

人間と同じで、不動産に関しても、悪そうに感じる物件だしても、自分の判断基準では購入しない、相性が合わなさそうと感じる物件だとしても、良い点というのは必ず存在します。

なので、私だったら購入しない、というセカンドオピニオンの判断をお伝えする場合であっても、

「●●な良い点はあると感じますが、▲▲というマイナスな点もある。良い点、マイナス面を考え合わせて、マイナスポイントに感じる点が多いので、この物件を私だったら購入しない」
という感じで、お話するように心がけています。

FPのように、お金に関わることを仕事にしている方は、「冷たくて、怒られそうなイメージがある」ということを言われたことがあります。

たしかに、勘定面だけで判断していると、機械的な冷たさを感じる部分があるのかもしれません。

ただ、お金の相談には、勘定だけでなく、それ以上に「感情」が大切だと私は考えています。

カウンセリングではないですが、お金の不安を口にすることで、気持ちの整理をし、不安を安心に変えたい!という想いで、相談にお越しになられているのだと、私は捉えています。

FPに相談したからと言って、怒ったり叱ったり否定するようなことはしません。

あなたの「感情」を大切に受け止めながら、お話を伺わせて頂きますので、緊張なさらず、安心して相談の門を叩いてみて頂ければと思います。

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FPオフィスケセラセラ横浜
斎藤 岳志 >>プロフィールをもっと見る

某百貨店に3年ほど勤務。色々な方との触れ合いを通じて、サービス・接客・対人関係の基礎を身につける

百貨店在職中に、ファイナンシャルプランナーの勉強を始め、資格取得をしたことをきっかけに、数字を扱う仕事に興味がわき、転職して、経理・税務という職種を経験。自身の強みとなっている。

また、プライベートな部分でも、株式投資に始まり、信用取引や商品先物取引、投資信託やFXなど、投資と名のつくものはだいたい経験し、その経験を経てくる中で、一番自分の性格とうまの合った不動産投資を2007年にスタートして以来、自分の資産運用に関しては、中古マンション投資を中心に金融資産の運用不動産を組み合わせたバランスを意識して取り組んでいる。

【所有資格】
CFP
相続診断士
終活アドバイザー
資産形成コンサルタント 

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