「おひとりさま終活」について。まだ元気で若いのですが、やっておくべきことは何ですか?

終わりを考えることは、今を考えること!

おひとりさまの終活にあたってやっておくべきことというご質問ですが、まだ元気で若いのであれば、

「これからどんな過ごし方をしたいか?」を考えることが、最初に必要だと私は思います。

「仕事は何歳頃まで続けたいのか?」
「どんな場所で生活したいと思い描いているのか?」
「どんな人たちと、交流をもって過ごしたいのか?」
「趣味など、どんな楽しみに時間とお金を費やしたいか?」

今、そしてこれからの未来を、いかに明るく楽しく過ごすか。
今をより充実して楽しく過ごすことに、多くの意識を向けるようにしてみて下さい。

信頼して頼める人はいますか?

先程、今を楽しく過ごすことに意識を向けるお話をしましたが、おひとりさまということであれば、先々を考えて不安なお気持ちになられることも良く分かります。

どんな終わりを迎えたいか、という終わりを意識することは、今を充実させることにつながるので大切なのですが、それと同時に、今からやっておいた方が良いこと

それは、「信頼できる、頼れる人を見つけること」です。

終活を通して、終わりを考えていたとしても、あなたが考えた終わり方や想いなどを、あなたが亡くなった後、実際に行ってくれる方がいなければ、本当の意味で、終わりを迎えることができません。

「自分が死んだあとは、こういう風にして欲しい」ということを考えたり、遺言などを通して遺したとしても、それを実行してくれる、信頼できる存在がいなければ、絵に描いた餅にすぎなくなってしまいます。

だからこそ、終わりを意識して、今を楽しみながら過ごす中で、

「この人なら、信頼してお願いすることができる!」

そんな人や仲間を見つけることも、終活の大切な1つの プロセスになるのではないか、と私は考えています。

遺った資産をどうするかも考える

今を楽しく充実して過ごすことができ、信頼してお願いできる人も見つかった。

それが実現できてはじめて、あなたが保有している資産をどう使い、どう活用していくかを考えることが有意義になってくると私は考えています。

おひとりさまの場合、あなたの資産を権利をもって引き継ぐ方は、基本的に存在しません。

だからこそ、生きている間に、資産、お金の価値を存分に堪能して、終わりを迎えて頂きたいと思うのですが、とは言え、すべて使い切って終わりを迎えるということも、現実的には難しいと思います。

信頼してお願いできる人に、資産の整理や処分などを、生きている間にお願いしておくことが必要

遺言など書面で遺しておくことが良いと思います。

信頼してお願いできる人にも一部はお渡しできるようにしつつ、例えば、遺贈寄付という形で、あなたが実現したいと思うような社会を目指して活動している団体などの手に渡るようにしておくというのも、遺った資産の最期の活用の仕方として 有益ではないか、と私は思います。

まとめ

おひとりさまとは言え、人間は誰しも1人で生きることはできません。持ちつ持たれつ、お互い様の社会の中で、あなたも私も生きています。

だからこそ、終活においても、いい意味で他者に頼りながら、あなたの想いを引き継いで、実現してくれる人や仲間を見つけることを、特に意識してやっておくことが良いのではないか、と私は考えています。

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斎藤 岳志 >>プロフィールをもっと見る

某百貨店に3年ほど勤務。色々な方との触れ合いを通じて、サービス・接客・対人関係の基礎を身につける

百貨店在職中に、ファイナンシャルプランナーの勉強を始め、資格取得をしたことをきっかけに、数字を扱う仕事に興味がわき、転職して、経理・税務という職種を経験。自身の強みとなっている。

また、プライベートな部分でも、株式投資に始まり、信用取引や商品先物取引、投資信託やFXなど、投資と名のつくものはだいたい経験し、その経験を経てくる中で、一番自分の性格とうまの合った不動産投資を2007年にスタートして以来、自分の資産運用に関しては、中古マンション投資を中心に金融資産の運用不動産を組み合わせたバランスを意識して取り組んでいる。

【所有資格】
CFP
相続診断士
終活アドバイザー
資産形成コンサルタント 

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