賃貸業は、歴史の長い商売です
少子化が進み、人口減少に向かう日本において、不動産投資、賃貸業は、今後厳しい状況になっていく。このようにおっしゃる方がおり、現実を見据えれば「その通り」とうなずける部分があるのも事実です。
ただ、日本において、賃貸業、不動産投資の歴史は長く、形こそ変えたとは思いますが、連綿と続いてきた商売の1形態だと私は思っています。
日本で不動産賃貸業が初めて行われたのはいつだと思いますか?
それは、遡ること約400年前の江戸時代だと言われています。
「長屋」と言われる住まいを貸し出したことが、今でいう賃貸業、不動産投資の始まりと言われています。
そんな長い歴史のある賃貸業、不動産投資、貸す人と借りる人がいて成り立つ、ある意味シンプルな仕組みの商売だからこそ、厳しさはあるかもしれませんが、今後も末永く続く業であり投資であり続けると私は考えています。
立地を大切に!
賃貸業、不動産投資は、今後も末永く続くとは言いましたが、借りて下さる方がいてはじめて成り立つ仕組みです。となれば、借りて下さる方がいる場所、賃貸ニーズがあり続ける場所に、物件を保有することは必須だと感じます。
つまり、土地勘があり、賃貸ニーズが、自分自身の中でも納得感を持って選べる場所に物件を持つ、ということです。
そのため、人口の流れを見て、転入よりも転出が多い場所の場合、長い目で見た時には、利益を出しにくくなる可能性があります。どんな場所が、賃貸ニーズが途切れにくいか?
そのヒントとしては、「女性に人気のある街」「テレビや雑誌などのメディアで取り上げられることのある街」など、
「住みたい街ランキング」にランクインするような場所を選んで物件を持つこと
が、失敗しにくい秘訣ではないか、と私は考えています。
つまり、どんな物件を選ぶか、の前に、「どのエリアを選んで賃貸業、不動産投資を行うか?」この部分を、あなたの中で考え、決めることが大切だと私は思います。
高齢者を入居者に想定してみる
では、どんな方に入居者として選んでもらいたいと思いますか?
物件の種類にもよりますが、学生、20代や30代の社会人、子育て中のファミリー世帯など、若い方、現役世代として働いている方を想定する方が多いのではないでしょうか?
実際、借りて下さる方は、私自身の場合、保有している物件がワンルーム中心なので、学生や20代30代の単身者の方に選んで頂き、入居頂いていることがほとんどです。ただ、今後という点で考えると、少子高齢化の時代と言われているように、年配の方が増えることが想定されます。
世帯としても、単身世帯が増えていることは、統計などからも見て取れます。であれば、今後の賃貸業、不動産投資で利益を出していく上では、高齢者を入居者として、取り込める場所や部屋が重宝されるのではないでしょうか?
昨今は、高齢者の賃貸住宅確保に向けて、ということが議論されたり、高齢者が安心して賃貸住宅に住めるための設備が整ってきたりもしてきています。
あくまでも私見にはなりますが、今後10年、20年先を見据えた時、賃貸マーケットの主役は高齢者になるのではないか?
江戸時代の長屋に始まったと言われる賃貸業、不動産投資は、形を変えながら、これからの時代は、高齢者のニーズをいかに満たせるかが、失敗しないための施策になるのではないか?私はそのようなことも思い描きながら、自分自身、賃貸業、不動産投資に向き合い考えていますが、あなたはどう思いますか?
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斎藤 岳志 >>プロフィールをもっと見る
某百貨店に3年ほど勤務。色々な方との触れ合いを通じて、サービス・接客・対人関係の基礎を身につける。
百貨店在職中に、ファイナンシャルプランナーの勉強を始め、資格取得をしたことをきっかけに、数字を扱う仕事に興味がわき、転職して、経理・税務という職種を経験。自身の強みとなっている。
また、プライベートな部分でも、株式投資に始まり、信用取引や商品先物取引、投資信託やFXなど、投資と名のつくものはだいたい経験し、その経験を経てくる中で、一番自分の性格とうまの合った不動産投資を2007年にスタートして以来、自分の資産運用に関しては、中古マンション投資を中心に金融資産の運用と不動産を組み合わせたバランスを意識して取り組んでいる。
【所有資格】
CFP
相続診断士
終活アドバイザー
資産形成コンサルタント