商品による違いに気を付ける

投資信託の分配金は、株式で言えば配当金、賃貸不動産で言えば家賃にあたります。保有しているだけで、時期が来ると、手元にお金が入ってくるので、受け取ると嬉しい気分になると思います。
私自身、分配金も配当金も家賃も、それぞれ入ってくる仕組みを作っているので、その嬉しさは実感をもって分かっています。
今回の投資信託の分配金ですが、商品による違いがあるので気を付けて下さい。
毎月、2ヶ月ごと、3ヶ月ごと、半年ごと、年に1度、分配金は出さずに再投資する、など商品によってタイプが異なります。
2024年からスタートした新NISAの制度内では、毎月分配以外のタイプであれば、NISAの枠内で非課税の恩恵を受けながら保有することも可能です。

あなたが、どのタイプの商品を選ぶかによって、分配金を受け取るタイミングは異なります。自分の希望に合う商品を選んでください。
あなたの目的は何ですか?
先程は、分配金を受け取るタイミングが商品によって異なる点に触れましたが、それと合わせて考えて頂きたいこと。それが、あなたの目的です。
投資信託を保有することに対して、何を期待しているのか?
それによって、選ぶ商品も変わってくるというイメージです。

例えば、長期・分散・積立のスタンスで、コツコツと資産形成をしていきたい方にとって、毎月分配金がある商品を選ぶことはNGです。分配金を受け取らず、分配金に相当する金額も運用に回すことが必要なのに、もし受け取ってしまうと、長期投資で大切な、複利の力を活かすことができなくなってしまうからです。

反対に、年金生活に入られて、年金にプラスの収入を得たいような方にとっては、分配金のない商品ではなく、毎月とか2ヶ月ごとなどのように、定期的に分配金がある商品の方が、ニーズにマッチしている可能性があります。
投資信託で、どの商品を選ぶかに関しては、あなたの目的を明確にすること。
そして、それに合う商品を選ぶことが、失敗しない秘訣だと私は考えています。
価格が下がった時に、勇気を持って買うこと!

投資信託で損をしないためのコツに関してですが、時期を問わずに買い続けること、そして売らずに持ち続けること、ではないか、と私は考えています。
損が確定するのは、現金を使いたいなどの理由で、投資信託を売却した時だからです。
保有している間に、どれだけ含み損があったとしても、損失は確定していません。
保有しているだけで、分配金が入ってくるのであれば、そしてまとまった現金が必要などの理由がなければ、保有を続けていれば、時期がくると分配金を受け取れるのです。マイナスを目にしたくない気持ちから、急いで売る必要もないのです。

また、損しないためには、価格が下がった時に勇気を持って買うこと、ということもコツではないか、と私は思います。
価格が下がると、「このまま下がり続けてしまいそうで不安・・・」というお気持ちになるのも分かりますが、そこをグッとこらえて、気持ちと反対に、下がった時こそ買い時、というスタンスで買うことができれば、その後、価格が上がった時に利益が出やすくなるのです。
これが、投資信託に限らず、株式にもあてはまる、損をしないためのコツではないか、と私は考えています。
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FPオフィスケセラセラ横浜
斎藤 岳志 >>プロフィールをもっと見る
某百貨店に3年ほど勤務。色々な方との触れ合いを通じて、サービス・接客・対人関係の基礎を身につける。
百貨店在職中に、ファイナンシャルプランナーの勉強を始め、資格取得をしたことをきっかけに、数字を扱う仕事に興味がわき、転職して、経理・税務という職種を経験。自身の強みとなっている。
また、プライベートな部分でも、株式投資に始まり、信用取引や商品先物取引、投資信託やFXなど、投資と名のつくものはだいたい経験し、その経験を経てくる中で、一番自分の性格とうまの合った不動産投資を2007年にスタートして以来、自分の資産運用に関しては、中古マンション投資を中心に金融資産の運用と不動産を組み合わせたバランスを意識して取り組んでいる。
【所有資格】
CFP
相続診断士
終活アドバイザー
資産形成コンサルタント