誰が言っているセリフでしょうか?
2024年から新NISAが始まり、話題性も高く、
新NISAスタートをきっかけに、投資を始められた方も多いかと思います。
話題性が高いことは、それだけキーワードとして様々な方の目にとまりやすい証でもあります。
一方で、話題性があるからこそ、アクセス数を増やしたい思惑が働き、インパクトがある記事や動画の閲覧数は増える傾向にあります。
50代からの新NISAはデメリットしかない、と聞けば、「何でだろう?」と興味をひきつけやすくなると感じます。
だからこそ、その内容を鵜呑みにはせず、「誰が、どのような想いで語っているのか」を、しっかりと吟味する必要があります。

1番若いのは今!!
新NISAは、非課税で運用できる期間が無期限になった、というのがメリットの1つだと私は考えています。

そう考えると、50代からの新NISAはデメリットしかない、という発言に、私は首を縦に振ることができません。
たしかに、長期、分散が資産運用の失敗しにくい秘訣であることを踏まえると、50代の方は、20代や30代の方よりは運用の期間を長くとることはできません。
だからと言って、そのことが50代の方にとってのデメリットになると、私には全然考えられないのです。
人生100年時代と言われている昨今、50代であれば、まだ40年近く、運用を行える時間は残されています。
年金を受け取り始める時までに備えたいと考えたとしても、15年とか20年近くは、運用を行える期間があります。
人生において、なにを始めるにしても遅すぎるということはありません。
残りの人生の中で、一番若いのは今です。
時間を取り戻すことはできませんが、残された時間を有意義に活用する!という気持ちを持って、新NISAも活用しながら資産形成に取り組んで頂きたいと思います。
50代だからこそのメリットもある!
先程、時間的な面で、20代や30代より、50代の方が運用できる期間は物理的に短い点には触れました。
その一方で、20代、30代の方よりも50代の方のほうが有利になる部分もあると私は考えています。
それは、金融資産の保有額です。
ライフスタイルや働き方などによる違いはあるので、必ずしも全員に当てはまる訳ではないですが、
平均値などを参考に考えると、50代の方のほうが、20代や30代の方よりも、保有金融資産金額が多い傾向が見受けられます。
つまり、50代の方のほうが、新NISAの運用に回せる資金が多い可能性があるということです。
例として、20代の方で毎月1万円を40年つみたてる場合と50代の方が毎月3万円を20年つみたてる場合を比較してみます。
運用利回りは3%と想定します。
結果は、20代の方は40年総額で480万円の元本を投じて、40年後には約930万円の資産額になる見込。
50代の方は、20年総額で720万円の元本を投じて、20年後には約980万円の資産額になる見込。

利益という面で言えば、期間が2倍の40年あることで、20代の方に分がありますが、期間が短い50代の方でも、手元の金融資産を運用に回していけば、老後に備えて資産を殖やし、築いていくことが十分にできるのです。
このように、新NISAに限らないですが、資産運用全般において、年齢が50代だからといってデメリットになることばかりがある訳ではありません。
マイナスな言葉を耳にしたとしても、それを鵜呑みにすることなく、あなた自身が今後どうしたいか、という想いを大切にすることに意識を向けながら、資産運用にも取り組んで頂ければと思います。
関連ラジオ:「資産運用を続ける秘訣を教えて下さい!」

FPオフィスケセラセラ横浜
斎藤 岳志 >>プロフィールをもっと見る
某百貨店に3年ほど勤務。色々な方との触れ合いを通じて、サービス・接客・対人関係の基礎を身につける。
百貨店在職中に、ファイナンシャルプランナーの勉強を始め、資格取得をしたことをきっかけに、数字を扱う仕事に興味がわき、転職して、経理・税務という職種を経験。自身の強みとなっている。
また、プライベートな部分でも、株式投資に始まり、信用取引や商品先物取引、投資信託やFXなど、投資と名のつくものはだいたい経験し、その経験を経てくる中で、一番自分の性格とうまの合った不動産投資を2007年にスタートして以来、自分の資産運用に関しては、中古マンション投資を中心に金融資産の運用と不動産を組み合わせたバランスを意識して取り組んでいる。
【所有資格】
CFP
相続診断士
終活アドバイザー
資産形成コンサルタント