現状把握から始めましょう!
もうすぐ定年。
長いご勤務、本当にお疲れさまでした!
今まで会社で過ごす時間が長かった生活も終わり、過ごし方も一変されると思います。
未知の生活に入られる前に、お金の面で、何から手を付けて良いか分からないという、とまどいのようなお気持ちになられるのも良く分かります。
そこで、最初におすすめしたいのは、「現状を書き出してみること」です。
「預貯金は、いくらあるのか」
「退職金は、いくら受け取れる予定か」
「公的年金は、いくら受け取れる見込か」
「イデコやNISAなどの金融資産は、いくらあるのか」など。
今後は、再就職、再雇用などを選ばなければ、給与収入がなくなり、年金と資産からの収入、資産の取り崩しで生活をしていくことになります。
だからこそ、いわゆる老後生活を、金銭的な面で安心して過ごせるのかどうか。
目で見て分かるように、書き出してみることから始めることをおススメしたいです。
これからどう過ごしたいですか?
最初に現状把握をしたら、次に考えることは、「定年後は、どんな暮らし方をしたいのか?」です。
定年が近づいた今から考える方もいらっしゃいますし、もっと前から、こんな過ごし方をしたいと考えている方もいらっしゃることと思います。
これは、これからどんな生き方をしたいか、という部分とも関わってくるという意味で大切です。
そして、過ごし方のイメージができあがってきたら、現状把握で書き出した、今後の年金などの収入見込や資産の取り崩しなどで、その過ごし方、新たな生活をお金の面でまかなえるかどうか、を確認して下さい。
まかなえるようであれば、老後資金の心配せずに安心して過ごせます。
まかなえないようであれば、
「まかなえない分、働くことを考える」
「削れる支出がないかを考える」
「NISAなどを活用しながら、運用することも視野に入れる」
など、お金の不安をどうすれば安心に変えられるかを考える。
このように、現状把握とこれからの過ごし方のイメージを考えることから始めないと、
のちのち健康なのにお金がなくてやりたいことができない、などの事態が生じかねません。
それを防ぐことが、今後の安心にもつながると私は考えています。
使うお金と遺すお金を考える
配偶者やお子様などがいらっしゃる場合は、相続などを通じて、資産を遺すことも意識されることと思います。
もしあなたが先立ってしまった時に、遺されたご家族が険悪にならないように、遺言を書いておくというのも1つの方法だと思います。
ただ、それよりも、「相続に備えて、ご家族と話をすること」の方が、大切ではないか、と私は考えています。
ご家族に資産を遺されたいというお気持ちは良く分かります。
ただ、その前に、あなた自身が生きている間に、定年後の自分の楽しみのために、お金を使うことの方が、
大切ではないか、と私は思うからです。
だからこそ、ご家族に自分の想いを伝えるのです。
例えばですが、
「自分は、こういう風にお金を使って、定年後は過ごしていく。だから、相続で遺せる資産はほとんどないかもしれない」
そんな風に伝えておくのも、選択肢として良いのではないかと思います。
あなたの想いを、ご家族も生前に聞いていて、理解していれば、相続の時に揉めたりするようなことも起こりにくいと思うからです。
とは言え、いくばくかは遺したいと考えるお気持ちも分かります。
そこで考えて頂きたいのは、
「使うお金」と「遺すお金」を計画的に分けておくこと。
お金の置き場を分けてしまい、遺すお金に置いた分には、日々過ごす中では手を付けないようにする。
そうすることで、老後生活へも相続へも、安心して備えることができ、あなたとご家族にとって安心感のあるお金の準備にもつながるのではないでしょうか?
関連ラジオ:「相続の準備って、何から始めれば良いの?」
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斎藤 岳志 >>プロフィールをもっと見る
某百貨店に3年ほど勤務。色々な方との触れ合いを通じて、サービス・接客・対人関係の基礎を身につける。
百貨店在職中に、ファイナンシャルプランナーの勉強を始め、資格取得をしたことをきっかけに、数字を扱う仕事に興味がわき、転職して、経理・税務という職種を経験。自身の強みとなっている。
また、プライベートな部分でも、株式投資に始まり、信用取引や商品先物取引、投資信託やFXなど、投資と名のつくものはだいたい経験し、その経験を経てくる中で、一番自分の性格とうまの合った不動産投資を2007年にスタートして以来、自分の資産運用に関しては、中古マンション投資を中心に金融資産の運用と不動産を組み合わせたバランスを意識して取り組んでいる。
【所有資格】
CFP
相続診断士
終活アドバイザー
資産形成コンサルタント