株式投資の世界で、発言や行動が注目される存在の1人。それが、ウォーレンバフェットさんです。
株式ではなくビジネスを買う。
自分が分かる事業にしかお金を投じない。
など、ブレない一貫した姿勢で運用を続けている、長期目線の投資家の方です。
そんなバフェットさんが、先日(2023年4月)、
日本企業の視察などを兼ねて来日され、日本株へ投じる資金を増やす意欲を示す発言をされました。

それと合わせて、日本円建ての債券を発行し、満期までの期間に応じて、金利は0.907~2.325%で資金を集めました。この集めた資金を元手に、日本株式への投資を行っていくものと思われます。これを知った時、バフェットさんも、不動産投資と同じことをしているのではないか、と私は思いました。
どういうことか?
結論から言えば、「金利差で収益をあげる」というスタンスが同じではないか、ということです。
バフェットさんの場合、商社株をメインに資金を投じています。長期投資の視点なので、値上がりも目指しながら、事業が産み出す「配当」にも重きを置いています。
商社株の配当は、2023年4月時点で、会社による違いはありますが、おおよそ3%~5%弱です。
つまり、借りたお金で払う利息以上の配当利回りがある会社の株式を買うことで、債券の満期が来るまでの間、自己資金を出さずに、お金を産み出す運用を行うことができるのです。
例えば、配当が4%、債券の利息が1.5%だとすれば、金利の差にあたる2.5%分の収益を借りたお金を元手に産み出すことに成功しているというイメージです。
今度は、不動産投資に置き換えて考えてみます。
家賃から諸経費を引いた実質利回りが4%の物件があるとします。
全額現金で買えば、4%のリターンですが、不動産の場合、融資を利用して購入するケースが多いです。
2023年4月時点での金利は、低利に抑えられており、投資物件のローン金利は、金融機関による違いはありますが、1%台後半というのが、比較的多く見受けられます。
例えば、金利1.8%で融資を受けられたとすると、
4%のリターンが見込める物件であれば、金利差の2.2%が、あなたの収益になります。
融資の組み方はいろいろなケースがありますが、仮に物件価格全額のローンを組んだとした場合は、先程伝えた、バフェットさんと同じことを、不動産で行っているというイメージに近くなります。

バフェットさんの場合は、債券を発行して投資しているので、満期が来た時に、保有している株式を売却するか、手元資金を充当するなど、自分で資金を準備して、全額完済しなければなりません。
一方の不動産投資の場合は、ローンを組んだ後、分割して毎月元本の返済をしていくことになります。
そのため、ローンの完済日(債券で言う所の満期)が来た時には、返済が完了し、物件があなたの資産になっているのです。
しかも、ローンの元本の返済に関しては、空室の期間を除いて、基本的には、入居頂いている方からの家賃を充当することになります。

学ぶことは真似ることと言われます。
資金調達をして金利差で収益を狙うというバフェットさんのスタンスが良いとあなたがもし感じたら、不動産を利用した資産形成は、あなたに向いているかもしれません。

FPオフィスケセラセラ横浜
斎藤 岳志 >>プロフィールをもっと見る
某百貨店に3年ほど勤務。色々な方との触れ合いを通じて、サービス・接客・対人関係の基礎を身につける。
百貨店在職中に、ファイナンシャルプランナーの勉強を始め、資格取得をしたことをきっかけに、数字を扱う仕事に興味がわき、転職して、経理・税務という職種を経験。自身の強みとなっている。
また、プライベートな部分でも、株式投資に始まり、信用取引や商品先物取引、投資信託やFXなど、投資と名のつくものはだいたい経験し、その経験を経てくる中で、一番自分の性格とうまの合った不動産投資を2007年にスタートして以来、自分の資産運用に関しては、中古マンション投資を中心に金融資産の運用と不動産を組み合わせたバランスを意識して取り組んでいる。
【所有資格】
CFP
相続診断士
終活アドバイザー
資産形成コンサルタント