ブログ不動産投資、物件売却、その後どうする?

 

「物件が、思っていたよりも高い値段で売れた!」

 

近年、このような話を耳にすることがあります。

マイホームにせよ、賃貸用物件にせよ、不動産を売却する理由は様々です。

 

マイホームであれば、

「手狭になって買い換えるから」

とか

「転勤で引っ越すこととなり、住まなくなるから」

あたりが主な理由かと感じます。

 

一方、不動産投資の賃貸用物件の場合、

「現金化して、教育費や施設へ入るための資金にしたい」

とか

古くなった物件を新しい物件に買い替えたい」

という理由もあるのですが、

 

 

「高く売れそうだと思った」

とか

「この値段で売れるなら手放しても良い」

 

という理由の方が多いように感じています。

 

出口戦略、という言葉もありますが、不動産投資

という言葉通り「投資」と割り切った考え方であれば、売却して、

その物件との付き合いが終わったタイミングで、収支が確定します。

 

その考え方で、思い通りの収益を上げることができた、となれば、

 

投資という観点からは成功だった

と言えるのだと思います。

 

そのうまくいったという体験が悪いとは言いませんが、

物件を売却した後のことまで考えて、手放している方は、

どのくらいいるのかな?

 

と私は考えてしまいます。

 

 

つまり、売却をすることで、融資の残債を返した後、

残金が手元に現金として残ることになりますが、

その手元に残った「現金の使い道」を、あらかじめ

考えて売却をしているのだろうか?ということです。

 

もし、新しい物件を購入する、と考えている場合、

あなたが「思ったよりも高く売却できた」という

想いがあるのであれば、次に購入しようとする場合、

 

他の物件も同じように、

思ったよりも高く感じるということが起こり得ます

 

そうなると、「購入は見送ろうかな・・・」という気持ちにもなるのではないでしょうか?

 

その場合、今まで順調に手元に毎月入ってきていた

賃料収入という卵を産むニワトリとなる「資産」である物件を失ってしまい、

収益を産まない「資金」である現金だけが手元に残ることになります。

 

もし、毎月入ってきていた賃料収入を生活費などに使っていたのであれば、

売却した後は、手元にある現金を取り崩していくこととなり、

通帳の残高が減っていくのを目で追うこととなります。

 

今までは、毎月賃料が入ってくることで、通帳残高が増えていたのに、

売却後は、高値で売れたとしても、少しずつ残高が減るのを目の当たりにする、

 

ということが起こり得ます。

 

その時、あなたの気持ちは、安心できるでしょうか?

通帳残高が減るのを見て、どことなく落ち着かない気持ちにならないでしょうか?

 

 

別の考え方として、株式などの金融資産への投資を行っていく、

という方法もあります。

 

不動産より換金性が良く、

配当をもらえることで、賃料と同じように定期的な収入を作っていける

というスタンスです。

 

この考え方も、悪くはないと思いますが、

実物の不動産を保有している時と、大きく違う点があります。

 

それは、「日々の値動きが見える」という点です。

 

この値動きが見えるというのは、透明性という意味では分かりやすくて良い

とは思うのですが、反対にストレスに感じる方もいらっしゃると思います。

 

 

不動産を保有している時は、日々の値動きなど気にする必要がなく、

入居者さんに住んで頂いている間は、

 

毎月、安定して賃料収入をあなたにもたらしてくれました。

 

一方、株式のような金融資産の場合、いい意味で相場が

見えることで、価格変動も見えてしまいます

 

気にしないようにしたとしても、値動きというのは、

気になってしまうモノだと私は感じています。

 

値動きという要因に左右されて一喜一憂していては、

配当が目当てだとしても、精神的な落ち着きや安心感を

得にくくなってしまうのではないか?と私は感じます。

 

 

不動産投資、大家業においては、物件の売却、出口戦略が

大切だと言われる点は、よく分かります。

 

 

ただ、売却や出口戦略を考える時、

 

今までの賃料収入を失うことになる点や売却することで得た現金をどう使うかという

ことまで視野に入れて考えた上で手放す決断をしないと、のちのち後悔することにもつながりかねない、

 

と私は考えていますが、

あなたは、どのように思いますか?

 

 

2022年12月21日