ブログ住宅ローンと不動産投資ローン、危険なのはどっち?
住宅ローンは、マイホームを購入するため。
不動産投資ローンは、賃貸物件を購入するため。
別の視点から言えば、
住宅ローンは、あなた自身が住むために借りるという意味で、消費のために組むローン。
不動産投資ローンは、あなたが大家として貸す物件を購入するために借りるという意味で、賃貸事業のために組むローン。
上記のような違いがあると、私は考えています。
では、住宅ローンと不動産投資ローン。
どちらもローン、つまり借金であることに違いはないのですが、もし同じ金額を借りるとした場合、どちらの危険度が高いと思いますか?
消費のためのローンと賃貸事業のためのローンという違いがあるので、一概に言い切れない部分もありますが、
最初に私の結論をお伝えすると、「住宅ローン」の方が、危険度が高いと考えています。
その一番の理由は、「誰が返済を行うのかが違うから」です。
どういうことか?
住宅ローンは、あなたが住むマイホームのローンです。
つまり、貸主、借主という視点から考えると、あなたが物件の貸主でもあり、借主でもあるという状態です。
そうすると、当然ですが、住宅ローンの返済は、あなた1人が行うことになります。
パートナーや配偶者などと一緒に住んでいるとしても、二世帯住宅などでなければ、多くて2人です。
一方の不動産投資ローンは、賃貸事業用のローンです。
貸主であるあなたは、借主さんから売上に相当する賃料を受け取って、それを原資に返済を行っていくことになります。
つまり、ローンを返済する人数としては、基本的に1人である点は住宅ローンと同じなのですが、
その1人が、あなたではなく、借主さんになるのです。
これが意味することは、あなたのお財布からお金が出ることなく、返済が進んでいく、ということです。
賃借人さんも、諸事情で退去することが起こり、一時的に空室となる時期は発生します。
あなたが返済をしないといけないのは、その期間だけ、ということになります。
住宅ローンの場合は、あなた自身やパートナー、配偶者など、いずれにしても、
自分で得た収入をもとに毎月の返済を行っていくことになります。
考えたくはないですが、リストラにあった、ケガをして入院しないといけなくなった、など、不測の事態が起きた場合。
収入が減ったり途絶えたりする可能性があります。
そういう事態に備えて、予備資金として貯蓄などはしておくと思いますが、通帳の残高が減るのを見るのは、不安や心もとなさを感じると思いませんか?
不動産投資ローンの場合は、その点で言うと、あなたの収入が減ったり途絶えたりする時期があったとしても、
入居者さんがいて、賃料が入ってくる限り、返済が滞ることはありません。
不動産という資産は、マイホームにせよ賃貸用の物件にせよ、ローンを完済してはじめて、あなたの資産となります。
つまり、毎月の返済を重ね、残債の金額が減るにつれて、少しずつあなたの資産は殖えていく、というイメージです。
金融機関からのローンの残債がある内は、残債分は、まだあなたの資産ではなく、金融機関の資産であると言い換えると分かりやすいかもしれません。
だからこそ、繰上返済をすることで、残債を減らし、少しでも早く返済を終えて、あなたの資産にしたいと力を注ぐのではないでしょうか?
繰り返しになりますが、不動産を購入すると、所有権という意味ではあなたの物件になりますが、
ローンを完済するまでは、完全にあなただけの資産ではないのです。
ローンを返し終わってはじめて、本当にあなたの資産と言える状態になるのです。
その完済に向けて払っていく毎月の返済を、
あなたのお財布から行うのが住宅ローン、賃借人さんのお財布から行うのが不動産投資ローンです。
人生、いつ何が起こるか分かりません。
上り坂、下り坂、そして、まさか、が存在します。
マイホームを買うと、周囲から、すごいね、などと言われますが、賃貸物件を買ったことを知られても、同じ反応よりもむしろ、マイナスな反応を示されるケースが、今でも、まだ多いように感じます。
ただ、下り坂やまさか、のことを考えた場合、ローンの残債がある状態であれば、
返済できなくなることが、1番避けたいことになります。
そう考えた時に、住宅ローンと不動産投資ローン、どちらの残債を抱えている方が、怖いと思いますか?
ローンという言葉の響きだけでいうと、少し柔らかさを感じますが、ひとことで言ってしまえば「借金」です。
借金は約束通りに返せない状態に陥ることが、一番怖いことです。
そんな視点から、ローンとどう向き合うか、一度考えてみてはいかがでしょうか?