ブログ不動産投資の目標設定って、どうやれば良いの?
不動産投資、大家業に興味がわいてスタートした。
最初の頃は、部屋を増やしたい、欲しい気持ちが先行し、気に入る物件を購入し続けた。
ただ、何を目指しているかが見えにくくなり、保有部屋数と借入が増えていくばかりで、
資産形成している実感がわかない・・・
スタートしてから、数年が経つと、このような気持ちになる方も、いらっしゃると感じます。
何部屋持つかという目標、というよりも、部屋を買い増していくプロセスそのものが楽しく、
購入することが目的になってしまう時期、と言い換えるとイメージしやすいでしょうか。
不動産を購入することは、資産運用、資産形成の「手段」であったはずなのに、
購入することそのものが「目的」になってしまうという、本末転倒の状態とも言えるかもしれません。
私も、この購入することが楽しく、「目的」になってしまった時期があるので、気持ちはよく分かります。
ただ、この状態に陥ってしまうと、買えるだけ買い進めた結果、
最初に書いたような、資産形成している実感がわきにくい状態になりかねません。
そこで、このような想いや状態にあなたが陥らないように、買うことが目的、にならないようにするヒントを1つお伝えします。
その内容、ポイントを最初にお伝えすると、
「将来の収入と支出を書き出してみる」ということです。
どういうことか?
例をあげながらお伝えします。
あなたが今、35歳だとします。
今の年収は600万円。会社勤めで、65歳まで働くと仮定します。
(イメージを分かりやすく伝えるために、年収は変わらないとします)
毎年の支出は、会社勤めをしている間は月45万円、65歳の退職後は月30万円とします。
ねんきん定期便を見て考えられる、65歳からの受取見込額は、年150万円とします。
人生100年時代と言われている昨今、この例のあなたが、100歳まで、残り65年生きるとした場合を考えてみます。
最初に、支出を考えます。
会社勤めをしている65歳までの30年間の総額は、
45万円×12ヶ月×30年=1億6,200万円です。
退職後の65歳から100歳までの35年間の総額は、
30万円×12ヶ月×35年=1億2,600万円です。
そうすると、35歳~100歳までの、総支出金額は「2億8,800万円」になります。
次に、収入を考えます。
年収600万円で65歳まで30年間働いたとした場合、
600万円×30年=1億8,000万円です。
65歳からの年金収入は、年150万円なので、100歳までの35年間で
150万円×35年=5,250万円です。
そうすると、35歳~100歳までの、総収入金額は「2億3,250万円」になります。
総収入と総支出の差を計算すると、
2億3,250万円-2億8,800万円=▲5,550万円
この不足額が生じてくるのは、収入より支出が上回る65歳以降の
年金生活に入ってからです(65歳までは、給与の収入が支出を上回っているので)。
そのため、65歳~100歳の間、この不足する▲5,550万円を補える収入が
あれば、安心感を抱けるようになります。
30年後の65歳までに、準備できれば良いことになります。
そう考えると、▲5,550万円は、1年に直すと、
▲5,550÷35年=約160万円。
1ヶ月あたりにすると、160万円÷12ヶ月=約14万円弱となります。
賃料収入などで、この金額が定期的に毎月入ってくるように、
65歳までにお金の流れを作ることができれば、
安心感を抱けるのではないか、というイメージです。
単身者向けのワンルームマンションであれば、場所や賃料にもよりますが、
2~4部屋保有して、ローンを完済できれば、手取り家賃での
毎月約14万円弱というのは、実現可能だと考えられます。
上記の例の場合、旅行の費用や家のリフォーム、車の購入など、
一時的にかかる可能性のある、まとまった支出は加味していません。
まとまった支出に関しては、イデコやNISA、退職金など、不動産以外で
コツコツと貯めたり、一時金として受け取ったものを充てていくことで
補いやすいのではないかと私は考えています。
ただ、支出の総額に入れると、より具体的なイメージはしやすくなると思うので、
あなたの状況、夢や希望に合わせて追加してみて下さい。
上記の例は、あくまでも一例にすぎません。
収入や支出は、10人いれば10通り。家庭ごとにも異なります。
だからこそ、不動産投資、大家業を、資産形成に取り入れる場合は、
あなたにとっての最適な目標金額を考える必要があるのです。
その目標金額が出れば、必要以上に部屋数を保有することを目指したり、
高すぎる目標と現実との差に愕然とするようなことは起こりません。
今日の内容が、あなたにとって身の丈にあったスタイル、不動産の運用目標を
考える、ひとつのヒントになれば幸いです。
ぜひ一度、総収入と総支出、考えてみてはいかがでしょうか?